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本館・徒然日記:CLAMP作品の感想などを綴ってます。雑誌のネタバレですので、コミック派の方はご注意ください。
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奧から真路が現れたので、サクラは思わず声を上げた。
「真路ちゃん!・・よかった、無事で。」
「お陰様で。ごめんなさい、驚かせてしまって。」
「うううん、真路ちゃんはわたし達の為にやったんだから・・。」
三人が揃ったところで、三人の前に料理が運ばれてくる。
「それにしても、さっきの二人は黒鋼さんとファイさんだったのかな。」
「分かりません。」
真路も頷く。
「私達を見て、反応はありませんでしたけど、周りに人が沢山で、遠かったですし、気配もいまいち分かりませんでした。」

料理に何となく躊躇している二人を見て、真路はそちらに目を向けた。
「私が毒味しましょうか。」
「え!?だめだよ、そんな!」
「大丈夫、私は小さい頃からこういうの大丈夫なように、訓練受けてるので、食べても私に害はありませんし。」
「訓練?」
「どんなのか知りたいですか?致死量に至らない、ほんの少しずつ毒を毎日飲んでいって、躯に同化させていくんですよ。」
にこりと微笑んだ。
「だから私は食べても平気ですし、入ってたら味で分かり・・・って、モコナ!?」
「大丈夫、これ何も入ってないよ。っていうか、おいしい。」
「た・・食べてから何か入ってるって分かっても遅いんじゃ・・・」

サクラ達がようやく箸を付け始めてから、阿修羅王は着替えを終えてやってきた。
「食事は口に合ったか?」
「はい!とーってもおいしー!!」
モコナは満面の笑みで答えた。
そこへ数人の女の人達が楽器を持ってくるのが見えて、サクラは思わず「あ。」と声を上げた。
「これがどうかしたか?」
「いえ、ただ・・わたしの国の楽器に似ていたので・・。」
楽器を渡されてみると、同じだと言う。
「不思議ですね・・。全然違う国なのに。」
「サクラ、弾けるの?」
「少しなら・・」
阿修羅王は身を乗り出す。
「それは聞きたいな。」
「ええ!?でもでも!上手にひけなくて!あのあの!神官様の方がお上手で!」
サクラは戸惑いながら、小狼に視線を送った。
「おれも聞きたいです。」
「私もです。」
「うー・・聴いてていやになったら、すぐ止めてね。」
サクラは弦に手を触れた。

透き通るような、綺麗な音。とても弦を弾いて出す音とは思えなかった。
それを聞いて、阿修羅王は扇を広げ、それに合わせて踊り始める。
それは見事に調和して、その場にいる者は目を惹き付けられた。

「良い音だった。美しい琴を聴かせてくれた礼だ。酒の用意を。今宵はこの小さな客人と新たな臣下と飲み明かそう。」
「え!?」


その数時間後、真路と小狼はサクラをベットに寝かせた。
「やっと捕まりましたね・・。」
「はい・・。」
モコナは月の城から一番強く力を感じると言った。
「あれが黒鋼さんとファイさんなのかも、確かめなきゃ。」
「・・何にしても、私は明日、行くことになりますよ。」
「え!?」
「え?聞いてませんでしたか?私、阿修羅王に仕えることになりましたから、ここにいる間だけ。」
真路は微笑んだ。

真路が行くことになるからと言っても、自らも行こうとするのは小狼らしい。
二人はこの国の服装に着替えて、この国の馬のようなものに乗った。
小狼は真路が乗馬するのを見たことがなかったのだが、真路はどこか慣れた様子だった。

月の城に着くなり、二人の目にファイと黒鋼らしき二人の姿が映った。
「黒鋼さん!ファイさん!」
「おまえあの二人と知り合いなのか!?」
真路は、はーと深い溜息をついた。
この二人が敵軍だって事忘れてるんじゃないか?王の保護を受けているとはいえ、そんなことを言ったら、どうなってもおかしくないのに。

そしてやっぱり倶摩羅が「黒い目の娘といい、この子ども夜叉族と通じているのでは?」などと早速疑われている。
その上、小狼は確かめると言って、夜叉王配下で最強というあの二人の方へ馬を走らせていく。
「あ・・の馬鹿!」
真路は持ち場の王の元を離れられない。

あの二人であろうと無かろうと、どう考えても、あの二人に敵うとは思えない。自分から突っ込んでいくなんて、馬鹿にも程がある。

案の定、黒鋼らしき方に刀を向けられている。
「阿修羅族はこんな子供まで戦に駆り出さなきゃならん程、戦える奴がいねぇらしいな。」
真路は敵兵を斬り捨てながら、その場で小狼に言う。十分声の届く距離だった。
「傷つかなきゃわかりませんか!?ここは戦場です。相手が誰であろうと、刃を向けられれば皆敵。躊躇えば、死にますよ。」
以前使っていたのは長刀だったが、真路はむしろ長年使い続けた長刀よりもこの刀の方が軽く、使いやすかった。
真路の馬はくるくる回る。夜叉軍は真路の前に倒れていった。

小狼が黒鋼の剣戟にやられたのが見える。真路は舌打ちした。
「すべき事があるんでしょう!君はここに死にに来たわけじゃないでしょう!」
また一人、真路の前に倒れていく。
「殺したら、殺した数だけその責を負うぐらいの覚悟を持たなきゃ、守りたいものを守ることすら出来ませんよ!」

小狼は刀を強く握りしめる。目つきが変わった。
「・・はい。」
「・・・いい目です。」
真路はにっと笑う。
しかし、相手も相手で強い。でも、ここで彼は本気を出せなきゃいけないんだ。

小狼の方に気を取られていると、真路は三人に囲まれた。

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