カテゴリー
about
移転しました
→詳しくは目次をご覧下さい。
→詳しくは目次をご覧下さい。
プロフィール
HN:
夕稀
性別:
女性
ブログ内検索
「どういうおつもりですか!!」
他の臣下の者の反発があるのは当然のことだが、この男は本当にうるさい人だなぁなどと、真路は考えていた。
「女の子どもとはいえ、黒い瞳の者を臣下にするなどと!!」
阿修羅王は家来に刀を持ってこさせて、それを真路に渡した。紅い刀だった。
「夜叉族の方にはあの二人が居る。こちらにも強い者を増やしたい。」
「しかし!」
「真路がこの国にいる間だけだ。ただし、月の城に行くとき以外は城の外へ出ることは許可しない。町に行くと夜叉族と間違えられるからな。」
真路は刀を帯に差した。
「構いません。臣下に迎え入れられただけでも、不思議なくらいですから。」
倶摩羅が下がって、真路はまた口を開く。
「それで・・・本当のところは何なんですか?敵の者かもしれない私を臣下にした理由。監視のため、でもなさそうですし。」
阿修羅王は黙っていた。
「・・まあ、私としては、貴方にそうして貰わなかったら色々マズかったので、とても感謝していますし、恩に思ってますから、この国にいる間は貴方のこと、絶対守ります。私は死ぬわけにもいかないので、自分も守るし、貴方も守ります。」
月の城は月に置き去りにされたように、空に浮かんでいる。
「・・でも。」
そんな城を見つめる阿修羅王の後ろ姿を真路は真っ直ぐ見据えた。
「止めてほしいときはいつでも仰ってください。貴方の気持ちを最優先にしたいですから。」
阿修羅王の気持ちを知ってか、知らないでなのか、どちらにしても、王が驚いたことに変わりなかった。
「・・・真路は人に仕えたことはないんだったな。」
「はい。間接的に、そう言うことになるのかもしれませんが、少なくとも私は元いた国の上層部に仕えたつもりもありませんし、彼らのために戦った覚えもありません。」
「そうか・・・。しかし、良い臣下だ。」
阿修羅王は振り返った。
「人はすぐ、その思惑を誤解したり、思ってもいないことを、勝手にそうだと決めつける。本人に確かめもせずにな。」
真路は自分を送り出した、摂政達のことを考える。
軍部は意図的になのか、それとも本当にそう思ったのかわからないが、そのせいで沢山の人が死んだ。摂政達も天皇も殆ど傀儡になりつつあった。
そして結局、軍部は違う道に逸れていった。
「・・ところで、どうして私があの二人と仲間だって、分かったんですか?結構上手く演技したつもりだったんですけど。」
「真路が本当にあの二人の仲間ではないのなら、近くにいたサクラが人質にされるのが普通だ。」
「女の子だったからかもしれませんよ?」
「だったら、真路の態度はわざと悪く見せようとしているようにしか見えない。」
真路は苦い笑いをした。
「・・貴方には到底、敵いませんね。」
改めて、一礼する。
→目次
→next
他の臣下の者の反発があるのは当然のことだが、この男は本当にうるさい人だなぁなどと、真路は考えていた。
「女の子どもとはいえ、黒い瞳の者を臣下にするなどと!!」
阿修羅王は家来に刀を持ってこさせて、それを真路に渡した。紅い刀だった。
「夜叉族の方にはあの二人が居る。こちらにも強い者を増やしたい。」
「しかし!」
「真路がこの国にいる間だけだ。ただし、月の城に行くとき以外は城の外へ出ることは許可しない。町に行くと夜叉族と間違えられるからな。」
真路は刀を帯に差した。
「構いません。臣下に迎え入れられただけでも、不思議なくらいですから。」
倶摩羅が下がって、真路はまた口を開く。
「それで・・・本当のところは何なんですか?敵の者かもしれない私を臣下にした理由。監視のため、でもなさそうですし。」
阿修羅王は黙っていた。
「・・まあ、私としては、貴方にそうして貰わなかったら色々マズかったので、とても感謝していますし、恩に思ってますから、この国にいる間は貴方のこと、絶対守ります。私は死ぬわけにもいかないので、自分も守るし、貴方も守ります。」
月の城は月に置き去りにされたように、空に浮かんでいる。
「・・でも。」
そんな城を見つめる阿修羅王の後ろ姿を真路は真っ直ぐ見据えた。
「止めてほしいときはいつでも仰ってください。貴方の気持ちを最優先にしたいですから。」
阿修羅王の気持ちを知ってか、知らないでなのか、どちらにしても、王が驚いたことに変わりなかった。
「・・・真路は人に仕えたことはないんだったな。」
「はい。間接的に、そう言うことになるのかもしれませんが、少なくとも私は元いた国の上層部に仕えたつもりもありませんし、彼らのために戦った覚えもありません。」
「そうか・・・。しかし、良い臣下だ。」
阿修羅王は振り返った。
「人はすぐ、その思惑を誤解したり、思ってもいないことを、勝手にそうだと決めつける。本人に確かめもせずにな。」
真路は自分を送り出した、摂政達のことを考える。
軍部は意図的になのか、それとも本当にそう思ったのかわからないが、そのせいで沢山の人が死んだ。摂政達も天皇も殆ど傀儡になりつつあった。
そして結局、軍部は違う道に逸れていった。
「・・ところで、どうして私があの二人と仲間だって、分かったんですか?結構上手く演技したつもりだったんですけど。」
「真路が本当にあの二人の仲間ではないのなら、近くにいたサクラが人質にされるのが普通だ。」
「女の子だったからかもしれませんよ?」
「だったら、真路の態度はわざと悪く見せようとしているようにしか見えない。」
真路は苦い笑いをした。
「・・貴方には到底、敵いませんね。」
改めて、一礼する。
→目次
→next
題名、長すぎることは承知の上で、これにしました。理由は上手く説明できませんが・・「臣下」とかいうのはそのまんまだし・・。
文章中の「月の城は月に置き去りにされたように、空に浮かんでいる。」の部分からです。
PR
この記事にコメントする