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夕稀
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女性
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黒鋼は真路がサクラを持つというのにも関わらず、サクラを肩に背負って刀を振り回す。
やっぱり、小狼は戻ってこない。
そこへ譲刃達がやってきて、このまま退去したらわからなくなるとか、また会えなくなるかもとか、よく分からないことを言っている。
龍王はパタパタさせていた手を瓦礫にぶつけた。手に血が滲む。
「夢卵の世界なのにどうして血が滲んでんだ?」
「夢卵?」
その時、六人の躯が溶けて、気が付けば全然知らない場所に来ていた。
「・・どうなってるんでしょうか?」
「あれ!・・星史郎だ!!」
「なるほど。ありゃ『殺す者』の目だ。」
黒鋼は草薙にサクラを渡した。モコナも放り投げられて、サクラの上に着地する。
「何処へ行くつもりですか。」
「あいつがあそこに居て、小僧が帰ってない。もうすぐ日も変わる。後は・・・俺の勝手だ。」
「黒鋼!」
彼なら勝てるかもしれない。でも勝てないかもしれない。
武器も持たない今、行っても足手まといになってしまう真路にはそれを見守ることしかできなかった。
「真路さん!モコナ!」
後ろから声がして、真路は振り返った。
「小狼・・!ファイも!」
真路は思わず駆け寄って、ファイを抱きしめた。
「よ・・・よかった・・・。」
ファイは驚いたように目見開き、穏やかな表情で微笑んだ。
真路は泣きそうになって、腕に力が入った。
「真路ちゃん、痛いよ。」
はっとして、真路は真っ赤になって手を放した。
「ご、ごめんなさい。私つい・・」
ファイはほんの少し黙っていたが、またいつものように微笑んだ。
黒鋼と星史郎は剣を交え、戦っている。二人の剣が重なる・・そう思ったとき、真路の横から何かが飛んでいって、二人の間に刺さった。
「なんだ!?」
「わーモコナの口からなんか出たー。」
黒鋼は初めてファイ達に気が付いた様子だった。
「おまえら!!」
「黒様ーやほー。」
「ちゃんとこっちに戻っていたようですね、二人とも。」
「・・どういうことだ。」
星史郎の中から光が溢れた。モコナの目が大きくなる。
星史郎は光る羽根を取りだした。
「サクラちゃんの羽根!?」
「どうして星史郎さんが!?」
この力は星史郎も制御できないらしい。
足場が崩れて、黒鋼は星史郎を追えなくなった。千歳はあの羽根が桜都国を実体化させていると言った。
小狼は星史郎の方へ登っていく。
「星史郎さん!!」
砂埃の向こうから何かが来るのが見えた。それは鬼児の上に載った、織葉だった。
イノ一の鬼児、桜都国というゲームの中の、ラストボスは彼女だった。
「・・・貴方の本当の名前は『昴流』ですか?」
「違うわ。」
「・・吸血鬼の双子について何か知っていますか?」
「知らないわ。」
星史郎は織葉に幾つか質問して、この世界が自分の探しているものと全く無関係だと分かると、移動しようとする。
「待ってください!」
星史郎に羽根を返すつもりがないとわかり、小狼は刀を抜く。炎が小狼を取り巻き、小狼は星史郎に刀を振り下ろした。
自分でも言っていたように、やはり刀の使い方は甘い。刀の振り方に無駄と大きな隙があるのだと真路は思った。相手に小狼を殺す気があるのなら、少なくとも自分だったら、今の一太刀で斬れているのは小狼だった。
星史郎の白い目に次元の魔女の紋章が浮かび上がる。
「小狼がこれを探しているなら、きっとまた会うことになるだろう。」
紋章は彼の足元にも現れ、彼はみるみる溶けていく。
「じゃあまた、小狼。」
「星史郎さん!」
小狼は慌てて刀を振るったが、既に遅かった。
「モコナ?」
モコナに大きな羽が生える。
「これは、まさか・・・・移動ですか?」
「何だ!?」
「星史郎さんが使った魔法具の力に引きずられてる。」
真路は慌てて草薙からサクラを受け取った。
「どちらも『次元の魔女』からのもの。力の源は同じだからか。」
なんだか、魔術師らしいなと思う。実際、そうだが。
ゲーム世界で死ななかった黒鋼、真路、サクラの服装がぶれて、元いた国のものになっていく。龍王や譲刃の見送る中、五人はまた、旅立っていった。
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やっぱり、小狼は戻ってこない。
そこへ譲刃達がやってきて、このまま退去したらわからなくなるとか、また会えなくなるかもとか、よく分からないことを言っている。
龍王はパタパタさせていた手を瓦礫にぶつけた。手に血が滲む。
「夢卵の世界なのにどうして血が滲んでんだ?」
「夢卵?」
その時、六人の躯が溶けて、気が付けば全然知らない場所に来ていた。
「・・どうなってるんでしょうか?」
「あれ!・・星史郎だ!!」
「なるほど。ありゃ『殺す者』の目だ。」
黒鋼は草薙にサクラを渡した。モコナも放り投げられて、サクラの上に着地する。
「何処へ行くつもりですか。」
「あいつがあそこに居て、小僧が帰ってない。もうすぐ日も変わる。後は・・・俺の勝手だ。」
「黒鋼!」
彼なら勝てるかもしれない。でも勝てないかもしれない。
武器も持たない今、行っても足手まといになってしまう真路にはそれを見守ることしかできなかった。
「真路さん!モコナ!」
後ろから声がして、真路は振り返った。
「小狼・・!ファイも!」
真路は思わず駆け寄って、ファイを抱きしめた。
「よ・・・よかった・・・。」
ファイは驚いたように目見開き、穏やかな表情で微笑んだ。
真路は泣きそうになって、腕に力が入った。
「真路ちゃん、痛いよ。」
はっとして、真路は真っ赤になって手を放した。
「ご、ごめんなさい。私つい・・」
ファイはほんの少し黙っていたが、またいつものように微笑んだ。
黒鋼と星史郎は剣を交え、戦っている。二人の剣が重なる・・そう思ったとき、真路の横から何かが飛んでいって、二人の間に刺さった。
「なんだ!?」
「わーモコナの口からなんか出たー。」
黒鋼は初めてファイ達に気が付いた様子だった。
「おまえら!!」
「黒様ーやほー。」
「ちゃんとこっちに戻っていたようですね、二人とも。」
「・・どういうことだ。」
星史郎の中から光が溢れた。モコナの目が大きくなる。
星史郎は光る羽根を取りだした。
「サクラちゃんの羽根!?」
「どうして星史郎さんが!?」
この力は星史郎も制御できないらしい。
足場が崩れて、黒鋼は星史郎を追えなくなった。千歳はあの羽根が桜都国を実体化させていると言った。
小狼は星史郎の方へ登っていく。
「星史郎さん!!」
砂埃の向こうから何かが来るのが見えた。それは鬼児の上に載った、織葉だった。
イノ一の鬼児、桜都国というゲームの中の、ラストボスは彼女だった。
「・・・貴方の本当の名前は『昴流』ですか?」
「違うわ。」
「・・吸血鬼の双子について何か知っていますか?」
「知らないわ。」
星史郎は織葉に幾つか質問して、この世界が自分の探しているものと全く無関係だと分かると、移動しようとする。
「待ってください!」
星史郎に羽根を返すつもりがないとわかり、小狼は刀を抜く。炎が小狼を取り巻き、小狼は星史郎に刀を振り下ろした。
自分でも言っていたように、やはり刀の使い方は甘い。刀の振り方に無駄と大きな隙があるのだと真路は思った。相手に小狼を殺す気があるのなら、少なくとも自分だったら、今の一太刀で斬れているのは小狼だった。
星史郎の白い目に次元の魔女の紋章が浮かび上がる。
「小狼がこれを探しているなら、きっとまた会うことになるだろう。」
紋章は彼の足元にも現れ、彼はみるみる溶けていく。
「じゃあまた、小狼。」
「星史郎さん!」
小狼は慌てて刀を振るったが、既に遅かった。
「モコナ?」
モコナに大きな羽が生える。
「これは、まさか・・・・移動ですか?」
「何だ!?」
「星史郎さんが使った魔法具の力に引きずられてる。」
真路は慌てて草薙からサクラを受け取った。
「どちらも『次元の魔女』からのもの。力の源は同じだからか。」
なんだか、魔術師らしいなと思う。実際、そうだが。
ゲーム世界で死ななかった黒鋼、真路、サクラの服装がぶれて、元いた国のものになっていく。龍王や譲刃の見送る中、五人はまた、旅立っていった。
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予定よりは2話ぐらい短くなった桜都国・桜花国。
紗羅・修羅の国からは真路編中で一番長くなるかもしれません。あくまで予定なので、予定はしばしば変更しますが。
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