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夕稀
性別:
女性
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今朝も寝坊してしまって、サクラはペコペコしながら謝っていた。
まだ寝癖が立ったままのサクラは辺りを見回す。
「モコナと小狼君と黒鋼さんは?」
「市役所に行きました。」
「昨夜、また鬼児が出てそれやっつけたから、報奨金貰いにー。」
「昨夜ですか?」
「サクラちゃんはよく眠ってましたから。」
「また怪我したんでしょうか?」
「んー、小狼君はちみっとね。」
サクラは心配そうにしていた。真路は眉をひそめる。
応戦したいのは山々だったが、今、武器がない。それに、ああいうよく分からないものってどうやって戦ったらいいのかよくわからないし、急所も掴めない。大した物じゃないなら良いけど、あの数はちょっと・・。
何より、あんなに息ぴったりのあの二人の中にあえて割ってはいるのもどうかと思ったのだが・・・。
やっぱり、手を出せば良かったかもしれない。
「心配?」
「・・・はい。小狼君、わたしの羽根を探すために頑張ってくれてるのに、わたし、何も出来ないから。」
サクラは「それに・・」と続けた。
「それに、小狼君時々凄く・・・独りに見えて・・・」
小狼のこと、よく見てるんだなと、サクラの観察力に驚いた。もう少し、鈍いのかと思っていた。
「・・さすがだなぁ。」
「え?」
「だったらせめて、笑ってあげてよ。サクラちゃんの笑顔は小狼君のごちそうだから。」
ファイはサクラに朝食を差し出す。
サクラちゃんは小狼君のこと、”好き”とまではいかなくとも、そう言う気持ちだから、よく見えてるのかなと思った。
私には、ファイが度々、独りに見えるように・・。
さっき、サクラちゃんに見せたような、そういう自然な笑顔。そんな顔で、私にも笑いかけてほしいし、それをもっと見せてほしい。
私は、サクラちゃんみたいになりたかった。
だからせめて、ファイを少しでも支えられるように・・いや、支えるまでいかなくても、楽しくなるように、私も笑っていようと思う。
「にゃ~んにゃ~ん。」
普段は見られない様子のファイとサクラに真路は多少戸惑っていた。
玄関に腰掛けて、黒鋼と小狼が話している。
「有り難う御座います!」
小狼は深々とモコナに頭を下げる。
「おまえもきっちり酔ってんじゃねぇかよ!!」
小狼が家の中に入っていく後ろから、黒鋼が中に入ろうとすると、真路がその横の壁に背中を付けて、立っていた。
「君は強いんですね。」
グラスを片手で軽く揺らす。深く息を吸って、切り出した。
「・・馬鹿な事を言うようですが・・」
「何だ。」
「できるだけ、彼に怪我させないでください。」
剣の練習に怪我がないなんてことは無いことぐらいは分かっていた。
「あの姫のために、か?」
「それもあります。サクラちゃんは待つことしかできないから、きっと小狼君が知らないところで怪我したら、その分心配するし、哀しくなると思います。」
「・・・お前が姫や小僧のことを呼び捨てにしなくなったのも、二人のためか?」
「私に呼び捨てが特別、という意識は無かったけど、あの二人にはとても特別だったみたいだったから。サクラちゃんは”姫”って呼ぶか、迷ったんですけど・・・」
ふと、椅子に向かってお玉を構える小狼が目に入った。
「じゃあさっそく!」
「待てい!だからそれでどうしようってんだよ!!」
「しゃ、小狼君・・っ、刀はこっちです。」
そう言って、真路はフライ返しを持ってきた。
「いや、違うだろ!!っていうか、お前もか!!」
サクラたちはハンカチで猫耳を作って頭に付ける。
「にゃ?にゃ?にゃ?にゃあにゃあ。」
小狼はお玉を置いて、フライ返しを受け取る。
「すいません、ありがとうございます。」
「だからもうおまえら全員寝ちまえーーー!!」
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まだ寝癖が立ったままのサクラは辺りを見回す。
「モコナと小狼君と黒鋼さんは?」
「市役所に行きました。」
「昨夜、また鬼児が出てそれやっつけたから、報奨金貰いにー。」
「昨夜ですか?」
「サクラちゃんはよく眠ってましたから。」
「また怪我したんでしょうか?」
「んー、小狼君はちみっとね。」
サクラは心配そうにしていた。真路は眉をひそめる。
応戦したいのは山々だったが、今、武器がない。それに、ああいうよく分からないものってどうやって戦ったらいいのかよくわからないし、急所も掴めない。大した物じゃないなら良いけど、あの数はちょっと・・。
何より、あんなに息ぴったりのあの二人の中にあえて割ってはいるのもどうかと思ったのだが・・・。
やっぱり、手を出せば良かったかもしれない。
「心配?」
「・・・はい。小狼君、わたしの羽根を探すために頑張ってくれてるのに、わたし、何も出来ないから。」
サクラは「それに・・」と続けた。
「それに、小狼君時々凄く・・・独りに見えて・・・」
小狼のこと、よく見てるんだなと、サクラの観察力に驚いた。もう少し、鈍いのかと思っていた。
「・・さすがだなぁ。」
「え?」
「だったらせめて、笑ってあげてよ。サクラちゃんの笑顔は小狼君のごちそうだから。」
ファイはサクラに朝食を差し出す。
サクラちゃんは小狼君のこと、”好き”とまではいかなくとも、そう言う気持ちだから、よく見えてるのかなと思った。
私には、ファイが度々、独りに見えるように・・。
さっき、サクラちゃんに見せたような、そういう自然な笑顔。そんな顔で、私にも笑いかけてほしいし、それをもっと見せてほしい。
私は、サクラちゃんみたいになりたかった。
だからせめて、ファイを少しでも支えられるように・・いや、支えるまでいかなくても、楽しくなるように、私も笑っていようと思う。
*
「にゃ~んにゃ~ん。」
普段は見られない様子のファイとサクラに真路は多少戸惑っていた。
玄関に腰掛けて、黒鋼と小狼が話している。
「有り難う御座います!」
小狼は深々とモコナに頭を下げる。
「おまえもきっちり酔ってんじゃねぇかよ!!」
小狼が家の中に入っていく後ろから、黒鋼が中に入ろうとすると、真路がその横の壁に背中を付けて、立っていた。
「君は強いんですね。」
グラスを片手で軽く揺らす。深く息を吸って、切り出した。
「・・馬鹿な事を言うようですが・・」
「何だ。」
「できるだけ、彼に怪我させないでください。」
剣の練習に怪我がないなんてことは無いことぐらいは分かっていた。
「あの姫のために、か?」
「それもあります。サクラちゃんは待つことしかできないから、きっと小狼君が知らないところで怪我したら、その分心配するし、哀しくなると思います。」
「・・・お前が姫や小僧のことを呼び捨てにしなくなったのも、二人のためか?」
「私に呼び捨てが特別、という意識は無かったけど、あの二人にはとても特別だったみたいだったから。サクラちゃんは”姫”って呼ぶか、迷ったんですけど・・・」
ふと、椅子に向かってお玉を構える小狼が目に入った。
「じゃあさっそく!」
「待てい!だからそれでどうしようってんだよ!!」
「しゃ、小狼君・・っ、刀はこっちです。」
そう言って、真路はフライ返しを持ってきた。
「いや、違うだろ!!っていうか、お前もか!!」
サクラたちはハンカチで猫耳を作って頭に付ける。
「にゃ?にゃ?にゃ?にゃあにゃあ。」
小狼はお玉を置いて、フライ返しを受け取る。
「すいません、ありがとうございます。」
「だからもうおまえら全員寝ちまえーーー!!」
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