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夕稀
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女性
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ファイはこの喫茶店の為の看板を作っていた。黒いペンキで黒い猫の絵。サクラは紙とペンを用意したものの、何かを書く気配は全くなかった。
「お品書きが必要だと思うんですけど、この国の字が書けますか?」
真路とファイは互いに顔を見合わせたが、どうやらどちらも書けないらしい。
「・・っていうか、私、実は読み書き出来ないんですよ。」
「そうなの?」
「うん。庶民なんで・・すいません、学が無くって。」
「気にすることないよー。オレだってこの国の字読めないんだしー。」
ファイはにこりと微笑んだ。
「自分の国の文字が読めても読めなくても今読めないことに変わりないんだから同じだよ。」
「・・・有り難うございます。」
「それに、メニューとかはワンココンビが帰ってきてから書いて貰えばいいよー。二人とも読めるみたいだったしぃー。」
「ワンココンビ?」
その時バンッと音がして、それとほぼ同時に黒鋼の怒声が聞こえた。
「く、黒鋼・・?」
「よくも妙な名前つけてくれやがったな!」
黒鋼が怒るのはよくあることだが、笑顔で応対するファイもなかなか凄いと真路は思う。
「市役所の子が偽名でもいいって言うからさー。でも、この国の字分かんなくてー・・」
ファイは空いている紙に二匹の犬を描いて、全員に見せた。
「これ描いてー。」
一つは大きくて黒い犬。もう一つは小さくて白い犬だった。
「名前は・・『おっきいワンコ』と『ちっこいわんこ』にして貰いましたー。」
その絵がなんとなく特徴を掴んでいるというか、言われずともどちらが誰なのかが分かってしまって、真路は思わず吹き出してしまった。それを黒鋼がぎっと睨む。
しかしすぐにそれは嫌な予感に変わって、真路はファイの筆先を見守る。
「で、サクラちゃんは『翡翠のにゃんこ』、真路ちゃんは『漆黒のにゃんこ』。オレは『蒼のニャンコ』でーす。」
やっぱり・・と真路は苦笑いする。
「・・目の色ですね。」
「ピンポーン♪真路ちゃん正解ー。」
更に黒鋼の怒りは増したらしい。刀を抜いた。
「・・・そのワケ分かんねぇ事しか考えねぇ頭ん中、カチ割って綺麗に洗ってやる!」
「きゃー、おっきいワンコが怒ったー!」
黒鋼は刀を振り回しながら、ファイを追いかけていった。
「・・あ、洗うんだ・・。」
「そこですか!?」
真路の変な着目点に小狼は驚いた。
二人とモコナが騒いでいる間に店内に犬を連れた女の子と男の人が入ってきた。
「わー可愛い店ー。」
バタバタ駆け回っているファイと黒鋼には触れず、くるりと振り返った。
「ここがお家なんて素敵ですね、『わんこ』さん。」
「え・・あ、いや・・・はい。」
事情を知らないだけに返事をするしかない様だった。
「お、うまそうな匂いだな。」
ファイは躯をのけぞって、刀を避けている。
「チョコケーキの試作なんですー。開店は明日からなんですけど、良かったら食べてみて貰えませんかー?」
二人は目を輝かせた。
「「喜んで!!」」
→目次
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「お品書きが必要だと思うんですけど、この国の字が書けますか?」
真路とファイは互いに顔を見合わせたが、どうやらどちらも書けないらしい。
「・・っていうか、私、実は読み書き出来ないんですよ。」
「そうなの?」
「うん。庶民なんで・・すいません、学が無くって。」
「気にすることないよー。オレだってこの国の字読めないんだしー。」
ファイはにこりと微笑んだ。
「自分の国の文字が読めても読めなくても今読めないことに変わりないんだから同じだよ。」
「・・・有り難うございます。」
「それに、メニューとかはワンココンビが帰ってきてから書いて貰えばいいよー。二人とも読めるみたいだったしぃー。」
「ワンココンビ?」
その時バンッと音がして、それとほぼ同時に黒鋼の怒声が聞こえた。
「く、黒鋼・・?」
「よくも妙な名前つけてくれやがったな!」
黒鋼が怒るのはよくあることだが、笑顔で応対するファイもなかなか凄いと真路は思う。
「市役所の子が偽名でもいいって言うからさー。でも、この国の字分かんなくてー・・」
ファイは空いている紙に二匹の犬を描いて、全員に見せた。
「これ描いてー。」
一つは大きくて黒い犬。もう一つは小さくて白い犬だった。
「名前は・・『おっきいワンコ』と『ちっこいわんこ』にして貰いましたー。」
その絵がなんとなく特徴を掴んでいるというか、言われずともどちらが誰なのかが分かってしまって、真路は思わず吹き出してしまった。それを黒鋼がぎっと睨む。
しかしすぐにそれは嫌な予感に変わって、真路はファイの筆先を見守る。
「で、サクラちゃんは『翡翠のにゃんこ』、真路ちゃんは『漆黒のにゃんこ』。オレは『蒼のニャンコ』でーす。」
やっぱり・・と真路は苦笑いする。
「・・目の色ですね。」
「ピンポーン♪真路ちゃん正解ー。」
更に黒鋼の怒りは増したらしい。刀を抜いた。
「・・・そのワケ分かんねぇ事しか考えねぇ頭ん中、カチ割って綺麗に洗ってやる!」
「きゃー、おっきいワンコが怒ったー!」
黒鋼は刀を振り回しながら、ファイを追いかけていった。
「・・あ、洗うんだ・・。」
「そこですか!?」
真路の変な着目点に小狼は驚いた。
二人とモコナが騒いでいる間に店内に犬を連れた女の子と男の人が入ってきた。
「わー可愛い店ー。」
バタバタ駆け回っているファイと黒鋼には触れず、くるりと振り返った。
「ここがお家なんて素敵ですね、『わんこ』さん。」
「え・・あ、いや・・・はい。」
事情を知らないだけに返事をするしかない様だった。
「お、うまそうな匂いだな。」
ファイは躯をのけぞって、刀を避けている。
「チョコケーキの試作なんですー。開店は明日からなんですけど、良かったら食べてみて貰えませんかー?」
二人は目を輝かせた。
「「喜んで!!」」
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何だか・・・なかなか主人公を前に出せない話でした;
にゃんこ組?は3人になっているので、どうしても”おっきい”や”ちっこい”が使えず、目の色に(でも”漆黒”や”翡翠”は無理があったでしょうか?)なってしまいました;後のカフェの名前も考慮して・・。
ちなみに最初は”おっきいニャンコ””ちっこいにゃんこ””にゃんこ”にしようかと思ってたんですが・・・おっきいのをファイにしてしまうと、真路はかなり付け足しっぽいですし、にゃんこをファイにしてしまうと、今度は背丈があまり変わらないサクラと真路の身長をおっきいのとちっこいのに分けなくてはならず・・・・没にしました。
桜都国は原作と同じように長くなる予定です。
修羅の国も長い予定なんですが、それより長いです。今ある原案の中で一番長いかもしれません。(今のところ、です。途中でカットしたりするかもしれません)
何だか・・・なかなか主人公を前に出せない話でした;
にゃんこ組?は3人になっているので、どうしても”おっきい”や”ちっこい”が使えず、目の色に(でも”漆黒”や”翡翠”は無理があったでしょうか?)なってしまいました;後のカフェの名前も考慮して・・。
ちなみに最初は”おっきいニャンコ””ちっこいにゃんこ””にゃんこ”にしようかと思ってたんですが・・・おっきいのをファイにしてしまうと、真路はかなり付け足しっぽいですし、にゃんこをファイにしてしまうと、今度は背丈があまり変わらないサクラと真路の身長をおっきいのとちっこいのに分けなくてはならず・・・・没にしました。
桜都国は原作と同じように長くなる予定です。
修羅の国も長い予定なんですが、それより長いです。今ある原案の中で一番長いかもしれません。(今のところ、です。途中でカットしたりするかもしれません)
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