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夕稀
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女性
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空汰と嵐はそっくりな人形を使って・・・喋ったのは殆ど空汰だが・・この国、阪神共和国の説明をした。
「そこ寝るなー!!」
空汰はビシッと黒鋼を指差す。
黒鋼の頭に何かが直撃した。
「なにぃ!?」
驚いて、黒鋼は立ち上がった。小狼はさくらを庇う。
「てめぇ、何か投げやがったか!?」
黒鋼はぎっ、と空汰を見返す。
「投げたんならあの角度からは当たらないでしょー。真上から衝撃があったみたいだし?」
「ええ。それに、空汰は何も手に持ってませんでした。」
空汰は目を丸くしていた。
「なにって、”くだん”使たに決まってるやろ。」
「「クダン?」」
四人の声が重なった。
「そっかーおまえさんら、異世界から来たからわからんねんなー」
空汰はホワイトボードに漢字で示す。
「あははー全然分からないー」
モコナと小狼は読めると言った。
「真路は?」
「あ、私は・・」言いかけて止める。
「・・読めません。」
「黒鋼と小狼の世界は漢字圏やったんかな?んで、ファイと真路は違うと。けど、聞いたりしゃべったり、言葉は通じるから不思議やな。」
黒鋼は話を元に戻す。
「で、巧断ってのはどういう代物なんだ?『憑く』っつったよな、さっき」
街の中はとてもにぎやかで、人が溢れていた。建物も大きなものから小さなものまであって、四人にとっては皆見たことのないものだった。
真路はすれ違う人達を見ていると、子どもも老人も、幸せそうに見える。実際は、その人達のことを知ってるわけではないので、そうなのかはわからないが。
緊迫した空気などは何処にも見あたらない。
四人で歩いていると、八百屋の人に声をかけられた。
「え?それ、りんごですか?」
「これがりんご以外の何だっちゅうんだ!」
ファイが後ろから小狼を覗き込む。
「小狼君の世界じゃ、こういうのじゃなかったー?」
「形はこうなんですけど、色がもっと薄い黄色で・・」
「そりゃ、梨だろう。」
「”無し”?」
真路が不思議そうにする中、会話は続く。
「いえ、梨はもっと赤くて上にヘタがあって・・」
「それってラキの実でしょー?」
「”ラッキー(幸福)の実”?・・食べたら幸せにでもなるんですか?」
「・・・・。」
「オレ達って本当に全然違う世界から来たんだねぇー。」
「目の色も一人として同じじゃないですしね。あ、さくらはどうなのかわかりませんが・・。」
モコナは今気付いたようで、少し嬉しそうだった。
「ほんとだ!ファイは蒼くて、黒鋼は紅で、真路は黒で、小狼は茶色だー!」
「小狼君はどちらかというと琥珀色に近いんじゃないかなー?真路ちゃんは髪も瞳も漆黒なんだねぇ。」
「さくらはどうなんですか?」
小狼が自然と少し表情が優しくなるのを感じた。
「さくらなら、翡翠ですね。」
「それは素敵ですね。」
真路は微笑んだ。
「そういえば、まだ聞いてなかったね。小狼君はどうやってあの次元の魔女のところへ来たのかなー。魔力とかないっていってたよねー。」
「おれがいた国の神官様に送って頂いたんです。」
「黒りんは―――?」
「うちの国の姫に飛ばされたんだよ!無理矢理」
「悪いことして叱られたんだー?」
「叱られんぼだー」
モコナとファイが悪戯っぽく言う。
「うるせーっての!!」
「真路ちゃんはー?」
真路はドキッとした。
「えっ!私・・・は、摂政達に。」
無理矢理・・とは言いづらかった。
「摂政?」
「天皇の代わりに政治をする人のことです。」
真路はやっとりんごの1/3に達するところだった。
→目次
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「そこ寝るなー!!」
空汰はビシッと黒鋼を指差す。
黒鋼の頭に何かが直撃した。
「なにぃ!?」
驚いて、黒鋼は立ち上がった。小狼はさくらを庇う。
「てめぇ、何か投げやがったか!?」
黒鋼はぎっ、と空汰を見返す。
「投げたんならあの角度からは当たらないでしょー。真上から衝撃があったみたいだし?」
「ええ。それに、空汰は何も手に持ってませんでした。」
空汰は目を丸くしていた。
「なにって、”くだん”使たに決まってるやろ。」
「「クダン?」」
四人の声が重なった。
「そっかーおまえさんら、異世界から来たからわからんねんなー」
空汰はホワイトボードに漢字で示す。
「あははー全然分からないー」
モコナと小狼は読めると言った。
「真路は?」
「あ、私は・・」言いかけて止める。
「・・読めません。」
「黒鋼と小狼の世界は漢字圏やったんかな?んで、ファイと真路は違うと。けど、聞いたりしゃべったり、言葉は通じるから不思議やな。」
黒鋼は話を元に戻す。
「で、巧断ってのはどういう代物なんだ?『憑く』っつったよな、さっき」
*
街の中はとてもにぎやかで、人が溢れていた。建物も大きなものから小さなものまであって、四人にとっては皆見たことのないものだった。
真路はすれ違う人達を見ていると、子どもも老人も、幸せそうに見える。実際は、その人達のことを知ってるわけではないので、そうなのかはわからないが。
緊迫した空気などは何処にも見あたらない。
四人で歩いていると、八百屋の人に声をかけられた。
「え?それ、りんごですか?」
「これがりんご以外の何だっちゅうんだ!」
ファイが後ろから小狼を覗き込む。
「小狼君の世界じゃ、こういうのじゃなかったー?」
「形はこうなんですけど、色がもっと薄い黄色で・・」
「そりゃ、梨だろう。」
「”無し”?」
真路が不思議そうにする中、会話は続く。
「いえ、梨はもっと赤くて上にヘタがあって・・」
「それってラキの実でしょー?」
「”ラッキー(幸福)の実”?・・食べたら幸せにでもなるんですか?」
「・・・・。」
*
「オレ達って本当に全然違う世界から来たんだねぇー。」
「目の色も一人として同じじゃないですしね。あ、さくらはどうなのかわかりませんが・・。」
モコナは今気付いたようで、少し嬉しそうだった。
「ほんとだ!ファイは蒼くて、黒鋼は紅で、真路は黒で、小狼は茶色だー!」
「小狼君はどちらかというと琥珀色に近いんじゃないかなー?真路ちゃんは髪も瞳も漆黒なんだねぇ。」
「さくらはどうなんですか?」
小狼が自然と少し表情が優しくなるのを感じた。
「さくらなら、翡翠ですね。」
「それは素敵ですね。」
真路は微笑んだ。
「そういえば、まだ聞いてなかったね。小狼君はどうやってあの次元の魔女のところへ来たのかなー。魔力とかないっていってたよねー。」
「おれがいた国の神官様に送って頂いたんです。」
「黒りんは―――?」
「うちの国の姫に飛ばされたんだよ!無理矢理」
「悪いことして叱られたんだー?」
「叱られんぼだー」
モコナとファイが悪戯っぽく言う。
「うるせーっての!!」
「真路ちゃんはー?」
真路はドキッとした。
「えっ!私・・・は、摂政達に。」
無理矢理・・とは言いづらかった。
「摂政?」
「天皇の代わりに政治をする人のことです。」
真路はやっとりんごの1/3に達するところだった。
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<あとがきと裏話>
1話の短さのせいで、変な区切りになってしまいました・・ああ・・(莫迦)
1話の短さのせいで、変な区切りになってしまいました・・ああ・・(莫迦)
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