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夕稀
性別:
女性
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「何を・・!!」
足元が沼のようになって、足に絡みつく。床に足が沈んでいく。
「貴方を別の世界に送るのよ。これは私達の犯した罪の報い。貴方がそれの巻き添えになることはないからね。」
「それじゃあ私は・・!」
二人は杖を持ち、少女を挟んで向かい合っていた。
「貴方を含め、多くの方々には本当に申し訳ありません。だからせめて、貴方だけでも。」
みるみる体が飲まれていって、少女の抵抗も虚しく、その世界から消えていった。
刀を振り下ろして、たった今一人倒した男は舌打ちした。
「次元を移動したか。まあいいけどさ・・逃がしたって言われるのは嫌だな。」
その指の先から血がしたたり落ちた。
「・・来たわね。」
小狼に引き続いて、同時に三人が雨の庭に到着した。
少女は人の姿を見るなり、長刀に手を触れた。背の高い二人の男の声はぴったり重なって、黒い服の方は機嫌が悪かった。
とりあえず、相手に戦意がないのは分かったので、刀から手を離した。
「俺ぁ黒鋼。 つか、ここ何処だよ。」
少女はよく分からなかったがとにかく”日本”という所らしい。
次元の魔女は少女とフードを被った男に話を振った。
「セレス国の魔術師、ファイ・D・フローライトです―――」
丁寧に頭を下げた。
「・・真路<まち>です。極東 国の者なんですが・・ここはどういった場所なんでしょうか?」
魔女はそれ相応の対価を払えば願いを叶える店だと話した。
「ここに来られたということは、あなた達には何か願いがあるということ。」
またファイと黒鋼の声が重なる。
「元いた所へ今すぐ返せ。」
「元いた所にだけは帰りたくありません。」
黒鋼はファイを睨んだ。
「私は、元いた国に戻して欲しいんです。出来るだけ、早く。」
「それはまた難題ね、三人とも。・・いいえ、四人とも、かしら。」
雨は、止むところを知らなかった。
「その願い、あなた達が持つもっとも価値あるものでも払いきれるものではないわ。」
それでは困る。絶対に戻らなきゃならないから・・
真路の表情が厳しくなる。
「・・けれど、四人一緒に払うなら、ぎりぎりって所かしら。」
小狼は少し驚いたように顔を上げた。
「あなた達四人の願いは同じなのよ。」
小狼の方を向く。
「その子の飛び散った記憶を集めるために
色んな世界に行きたい。」
それから黒鋼と真路。
「この異世界から元の世界に行きたい。」
最後にファイを見た。
「元の世界へ戻りたくないから他の世界へ行きたい。」
次元の魔女は腰に手を当てた。
「目的は違うけど、手段は一緒。ようは違う次元、異世界に行きたいの。
ひとりずつではその願い、かなえることはできないけれど、四人一緒に行くのなら、ひとつの願いに四人分の対価ってことでOKしてもいいわ。」
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足元が沼のようになって、足に絡みつく。床に足が沈んでいく。
「貴方を別の世界に送るのよ。これは私達の犯した罪の報い。貴方がそれの巻き添えになることはないからね。」
「それじゃあ私は・・!」
二人は杖を持ち、少女を挟んで向かい合っていた。
「貴方を含め、多くの方々には本当に申し訳ありません。だからせめて、貴方だけでも。」
みるみる体が飲まれていって、少女の抵抗も虚しく、その世界から消えていった。
刀を振り下ろして、たった今一人倒した男は舌打ちした。
「次元を移動したか。まあいいけどさ・・逃がしたって言われるのは嫌だな。」
その指の先から血がしたたり落ちた。
*
「・・来たわね。」
小狼に引き続いて、同時に三人が雨の庭に到着した。
少女は人の姿を見るなり、長刀に手を触れた。背の高い二人の男の声はぴったり重なって、黒い服の方は機嫌が悪かった。
とりあえず、相手に戦意がないのは分かったので、刀から手を離した。
「俺ぁ黒鋼。 つか、ここ何処だよ。」
少女はよく分からなかったがとにかく”日本”という所らしい。
次元の魔女は少女とフードを被った男に話を振った。
「セレス国の魔術師、ファイ・D・フローライトです―――」
丁寧に頭を下げた。
「・・真路<まち>です。
魔女はそれ相応の対価を払えば願いを叶える店だと話した。
「ここに来られたということは、あなた達には何か願いがあるということ。」
またファイと黒鋼の声が重なる。
「元いた所へ今すぐ返せ。」
「元いた所にだけは帰りたくありません。」
黒鋼はファイを睨んだ。
「私は、元いた国に戻して欲しいんです。出来るだけ、早く。」
「それはまた難題ね、三人とも。・・いいえ、四人とも、かしら。」
雨は、止むところを知らなかった。
「その願い、あなた達が持つもっとも価値あるものでも払いきれるものではないわ。」
それでは困る。絶対に戻らなきゃならないから・・
真路の表情が厳しくなる。
「・・けれど、四人一緒に払うなら、ぎりぎりって所かしら。」
小狼は少し驚いたように顔を上げた。
「あなた達四人の願いは同じなのよ。」
小狼の方を向く。
「その子の飛び散った記憶を集めるために
色んな世界に行きたい。」
それから黒鋼と真路。
「この異世界から元の世界に行きたい。」
最後にファイを見た。
「元の世界へ戻りたくないから他の世界へ行きたい。」
次元の魔女は腰に手を当てた。
「目的は違うけど、手段は一緒。ようは違う次元、異世界に行きたいの。
ひとりずつではその願い、かなえることはできないけれど、四人一緒に行くのなら、ひとつの願いに四人分の対価ってことでOKしてもいいわ。」
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<あとがきと裏話>
何だかんだで・・やっぱり、最初から一緒に旅するのも書いてみたかったので、長編を二つも創ってしまいました・・。
何だかんだで・・やっぱり、最初から一緒に旅するのも書いてみたかったので、長編を二つも創ってしまいました・・。
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