忍者ブログ
about
移転しました
→詳しくは目次をご覧下さい。
リンク
本館・徒然日記:CLAMP作品の感想などを綴ってます。雑誌のネタバレですので、コミック派の方はご注意ください。
○Thanks&Each Other
 
プロフィール
HN:
夕稀
性別:
女性
ブログ内検索
[23] [24] [25] [26] [27] [28] [5] [29] [31] [32] [33]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

私があの人の願いを叶えようとするのはあくまで、私があの人の願いを叶えたいから。
つまり、自分のためだった。
私が自分の元いた世界からあの国に着いて、あの人は名前すら憶えてない私を拾い、育ててくれたけれど・・・結局お別れすら出来なかった。
そしてもう、その”あの人”の名前を思い出すことはできない。


レミニスは小狼に手を向けた。氷のかけらが放たれて、小狼の方へ真っ直ぐ飛んでいく。
小狼の前にファイが立ちはだかった。
「魔術師!?」

防雨服で受けたので、大した怪我はないようだ。でも、どうやらこの人は敵らしいなとレミニスは思った。
「・・・どいて。写身を庇うなら私は、貴方にも手を出すかもよ?」
「彼の心はここにある。だから、まだ可能性はあるよ。」
レミニスはファイを不思議そうに見つめた。

やがて、ファイが小狼の心を拾っていたのを思い出した。
「そんなの、危険すぎる!それにそんな事したって、一度解けた封印は・・」
レミニスは思わずファイに歩み寄った。ファイはにこりと笑う。
「ごめんね。」
その拳がレミニスの腹に入った。レミニスはそのままガクンと崩れて、ファイに寄りかかった。
ファイはそれをその場に静かに寝かせる。

「お前の魔力の源はその目だな。」
ファイは小狼の方に向き直った。


牙暁に案内されて、黒鋼は地下に駆けつけた。
水槽の水は竜巻のように巨大な渦を成している。やがて水は全て吹き飛び、その底が見えた。
黒鋼は言葉が出てこなかった。


小狼は突き飛ばされて、壁にぶつかった。右腕は折れたような音がしたのに、平然としている。痛みを感じてないんだろうか。
「こいつは・・・!
 おまえやあの姫の為に変わったんだ。お前達が少しでも笑っていられるように。」
小狼の顔に感情はなかった。

「聞こえねぇのか!小僧!!」
「・・無駄よ。」
レミニスは体を起こして立ち上がった。
「それはもう、あの子じゃない。心がないから、あなたの声ももう届かないよ。」
黒鋼の前に歩み寄る。ファイの左目からは血が流れている。
「・・・知ってたはずなのに。」
レミニスは右手を大きく振った。
レミニスの前の黒鋼、ファイからその後ろのモコナ達を囲む巨大な結界が出来る。
「レミニスは、紋章無しに結界創れなかったんじゃ・・!?」
レミニスは結界をコンコンと軽く叩いて、ここに透明な壁があることを示して見せた。
「・・小娘?」
「だから、あなたにそう呼ばれる筋合いはないって。」

「羽根は取り戻す、必ず」
小狼は指を前に出して、魔術を放った。レミニスは素早く魔術を放って、それにぶつけた。
「・・間違いない。魔術師の片目を食べて、魔術師の魔力を手に入れたみたいね。魔術師の魔力の気配がする。魔術師の魔術よ。」
レミニスはファイの落とした防雨服を拾う。
「その片目と引き替えに、あの子の心を入れたって、どうにもならないのに・・知ってたはずなのに、どうしてだろう。」
黒鋼は驚いてファイの方に振り返った。
「羽根を取り戻すために必要なものは手に入れる。邪魔なものは消す。」
レミニスは小狼を睨んだ。
「写身は私が殺す。本体になんか、やらせない。」

小狼はまた指をレミニスの方へ向け、レミニスは手をそちらに向けた。それはほぼ同時だった。
二つの魔術はぶつかって、かと思うとあっという間にレミニスが圧し、小狼は吹き飛ばされて、壁にぶつかった。
レミニスは小狼に起きあがる隙を与えない。絶え間なく、氷のかけらのようなものを放った。
間合いを詰めながら、防雨服をぎゅっと握ると、それはまるでほどけていくみたいに変形していって、小狼を縛った。
レミニスは小狼の目の前まで来て、剣を出す。
「・・終わりね。」
剣を振り下ろした。

『そうだ。レミニスちゃんもわたしのこと、名前で呼んで?』

「レミニス!!」
足元にぽたぽたと真っ赤な血が落ちた。手も紅くなる。
血を流しているのはレミニスだった。
剣は壁に刺さり、短刀が小狼の手によってレミニスの胸の上、左肩の辺りを刺している。


目次
次へ 

<あとがきと裏話>

マガジンの様子を見ながら、ちょっと待ってたんですが・・結局この部分は前に書いてた案がそのまま修正無しで発表することにしました。
今回は戦闘シーン(思えば、この二次小説でこの多さは初めてでは?)が多いので、わかりにくいんじゃないかということが心配です。

最初、小狼が魔術を使うシーンも「空中に文字のような物を形成して・・」みたいな長い文章を使ってましたが、戦闘シーンのスピード感が無くなるかなと思って、あえてかなり簡単に表現することに・・。
レミニスのも色々と考えたんですが、結局呪文などは今回は使わない方向で。だって、呪文までモコナに翻訳されてしまったら、次に何するか分かっちゃうじゃないですか・・とか思ってみたりして。
でも、戦闘シーンじゃないような、時間かけてもいいような魔術には呪文を使うかもしれません。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:


忍者ブログ [PR]