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夕稀
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女性
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ファイは小狼が着替え終わってから、着替えに入った。
ベットのある所には黒鋼達がいる。レミニスはそれを見て、カーテン越しに話しかけた。
「魔術師、あなたは知ってたよね?」
「何を?」
「あの子が何なのか。」
カーテンの向こう側でファイは黙っていた。
「・・・あの子と行く前に、一つだけ言っとく。」
ファイは着替え終えて、出ようとした。
「あれは次の国まではもたない。・・その時、私は彼の敵になる。」
ファイははっとする。
「―――確かに、伝えたから。」
黒鋼はレミニスを見上げた。
「お前も本当は行きたかったんじゃないのか?」
「防雨服は二着でしょ?それに、私にその口実はない。」
「何故口実が要る?」
「私はあなた達と旅してる訳じゃないからよ。他人同士が何の理由もなく行ってしまったら、それは他人でなくなる。」
「・・・お前はあいつのこと、他人と思ってるのか?」
「じゃああなたは、一体彼のことを何と思ってるの?」
黒鋼は黙った。
彼なら”仲間”とでも言っていい立場なのにとレミニスは思う。しかしそれが黒鋼なのだろう。
「・・・それとも、他人であって欲しいのか?」
今度はレミニスが黙った。それからクスリと笑う。桜都国で、モコナとさくらに見せた笑みとは全く違う。
「不思議な人ね。私が最初、あなた達に会ったときはあんなに警戒してたのに。」
レミニスは先程どこかの国の服装に着替えて、脱いだレコルト国での服をたたんで袋に入れた。
何処の服装だろうか?動きやすそうだが、何となく、この国の服装に似ている。
「・・・ここのところずっと一緒にいたのは或る人の願いを叶えるためってだけ。その為には行った方が良かったけど・・もう時間がないから、どちらにしても変わらないよ。」
レミニスは立ち上がった。
「何処へ行く気だ?」
その時、さくらがピクッと動いた。二人は振り返る。
「玖楼の姫・・?」
そっと、黒鋼が口元に手を当てた。
「・・息、してねぇぞ。」
レミニスはさくらの額に手を当てた。
「・・これは。」
「何だ?」
「そんなに心配する必要はないよ。今、玖楼の姫の心と躯が離れたような状態ってだけ。つまり・・・」
「眠っています。」
突然、牙暁が入ってきて、黒鋼は警戒した。
「・・・貴方達は異世界、別の次元から来たんですね。」
「何故そう思う」
「忍者、聞くまでもないよ。」
レミニスは蒼氷を押さえて、黒鋼が剣を抜きそうになるのを止めた。
心なしか、レミニスの雰囲気が以前とは違う。前なら、自分が人に刀を向けるのをわざわざ止めることはしなかった気がした。
「その目・・・先見の目をしてる。」
レミニスはどこか、懐かしそうだった。
「先見だからといって、目の色が黒とか茶色とかいうのはないけど、そういう目をしてる。だから、私達が来たのが分かったんでしょ。」
「はい、夢で。いつもじゃありません。ただ時折、何かこの東京に大きな変化が起こるときに。」
「・・・つまり、夢見か。」
「あなたの国ではそう呼ばれているんですか?」
「ああ。結界を張る姫巫女の中に夢で先を見るものが希にいる。その巫女を夢見と呼んでいた。」
牙暁はさくらに目を移した。
「その子は眠っています。」
「寝てるだけで息が止まるかよ。」
「言ったでしょ。心と躯が離れたような状態だって。眠っているのは心よ。」
「心・・・?」
二人を見て、レミニスは立ち上がった。
「そろそろ、私は行くから。」
「ああ?だから、何処へ行くんだよ?」
「もうすぐ私は敵になる頃だから。それに、あなたにそれを教えてしまったら、それもやっぱり、他人じゃないよ。」
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ベットのある所には黒鋼達がいる。レミニスはそれを見て、カーテン越しに話しかけた。
「魔術師、あなたは知ってたよね?」
「何を?」
「あの子が何なのか。」
カーテンの向こう側でファイは黙っていた。
「・・・あの子と行く前に、一つだけ言っとく。」
ファイは着替え終えて、出ようとした。
「あれは次の国まではもたない。・・その時、私は彼の敵になる。」
ファイははっとする。
「―――確かに、伝えたから。」
*
黒鋼はレミニスを見上げた。
「お前も本当は行きたかったんじゃないのか?」
「防雨服は二着でしょ?それに、私にその口実はない。」
「何故口実が要る?」
「私はあなた達と旅してる訳じゃないからよ。他人同士が何の理由もなく行ってしまったら、それは他人でなくなる。」
「・・・お前はあいつのこと、他人と思ってるのか?」
「じゃああなたは、一体彼のことを何と思ってるの?」
黒鋼は黙った。
彼なら”仲間”とでも言っていい立場なのにとレミニスは思う。しかしそれが黒鋼なのだろう。
「・・・それとも、他人であって欲しいのか?」
今度はレミニスが黙った。それからクスリと笑う。桜都国で、モコナとさくらに見せた笑みとは全く違う。
「不思議な人ね。私が最初、あなた達に会ったときはあんなに警戒してたのに。」
レミニスは先程どこかの国の服装に着替えて、脱いだレコルト国での服をたたんで袋に入れた。
何処の服装だろうか?動きやすそうだが、何となく、この国の服装に似ている。
「・・・ここのところずっと一緒にいたのは或る人の願いを叶えるためってだけ。その為には行った方が良かったけど・・もう時間がないから、どちらにしても変わらないよ。」
レミニスは立ち上がった。
「何処へ行く気だ?」
その時、さくらがピクッと動いた。二人は振り返る。
「玖楼の姫・・?」
そっと、黒鋼が口元に手を当てた。
「・・息、してねぇぞ。」
レミニスはさくらの額に手を当てた。
「・・これは。」
「何だ?」
「そんなに心配する必要はないよ。今、玖楼の姫の心と躯が離れたような状態ってだけ。つまり・・・」
「眠っています。」
突然、牙暁が入ってきて、黒鋼は警戒した。
「・・・貴方達は異世界、別の次元から来たんですね。」
「何故そう思う」
「忍者、聞くまでもないよ。」
レミニスは蒼氷を押さえて、黒鋼が剣を抜きそうになるのを止めた。
心なしか、レミニスの雰囲気が以前とは違う。前なら、自分が人に刀を向けるのをわざわざ止めることはしなかった気がした。
「その目・・・先見の目をしてる。」
レミニスはどこか、懐かしそうだった。
「先見だからといって、目の色が黒とか茶色とかいうのはないけど、そういう目をしてる。だから、私達が来たのが分かったんでしょ。」
「はい、夢で。いつもじゃありません。ただ時折、何かこの東京に大きな変化が起こるときに。」
「・・・つまり、夢見か。」
「あなたの国ではそう呼ばれているんですか?」
「ああ。結界を張る姫巫女の中に夢で先を見るものが希にいる。その巫女を夢見と呼んでいた。」
牙暁はさくらに目を移した。
「その子は眠っています。」
「寝てるだけで息が止まるかよ。」
「言ったでしょ。心と躯が離れたような状態だって。眠っているのは心よ。」
「心・・・?」
二人を見て、レミニスは立ち上がった。
「そろそろ、私は行くから。」
「ああ?だから、何処へ行くんだよ?」
「もうすぐ私は敵になる頃だから。それに、あなたにそれを教えてしまったら、それもやっぱり、他人じゃないよ。」
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