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夕稀
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女性
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レミニスは即座に瓦礫をどかして、カイルを追おうとする。
「レミニスちゃん・・?」
寒いのに体の中は熱い。その熱が頭に沁みる。
急に目の前が真っ暗になった。
倒れかかったレミニスをファイが受け止めた。レミニスの口から絶え間なく、白い息が吐き出されている。顔は真っ赤だった。
起きあがって、すぐにあの男を追わなきゃいけないのに、躯が言うことを聞かない。
小狼は子ども達を連れて、先に出るようにとファイ達に伝える。グロサムと自警団の男は躊躇したが、ファイト黒鋼はすぐに子ども達を連れて行こうとした。
「まだ仲間が危ないのに!?」
「『やる』って言ったら、やる感じの人だからー小狼君。」
二人はその信頼の大きさに驚いた。
城の川の流れは早くなる一方で、もう駄目かとグロサム達は思ったが、ファイと黒鋼は平然としている。
「・・来た。」
その時、小狼が水から顔を出した。
黒鋼が手をさしのべ、小狼は陸に上がる。城は崩壊し、カイルはもう追ってこなかった。
助け出された子ども達をエメロード姫が優しく撫で、ぐったりしているレミニスの前に来る。
「「私の声は聞こえなかったけれど、それでも聞こうとしてくれて・・そして羽根を持ち主に返してくれて、有り難う。」」
さくらは最初エメロード姫とレミニスを見たときのことを思い出す。
エメロード姫はレミニスの前で一度立ち止まっていた。あの時、レミニスに伝えようとしていたんだ・・。しかし、伝えられずにそのまま立ち去ってしまっていたのか。
レミニスは微かに目を開け、「だから・・、私は貴女がそこにいるのは分かってるけど、何言ってるかは・・分かんないんだって。」と言った。
レミニスにはエメロード姫が光のようにぼんやりとしか見えなかったが、それでもエメロード姫が微笑んでいるのが分かった。
エメロード姫はさくらの方へやってくる。
「「子ども達を助けてくれて、本当に有り難う。」」
氷を解かして、羽根をさくらの中に入れる。
「「貴女に羽根を返せて良かった。これで私もあそこに行ける・・。」」
エメロード姫の姿は薄れていく。
「「気を付けて。誰かがずっと貴女達を見ている。」」
町の人達の喜びの声が窓辺から漏れ聞こえている。
さくらは目を覚まして、エメロード姫が言ったことを小狼達に伝えた。
「聞きたいけど、あの時エメロード姫、何処かに行くみたいに言ってて・・消えちゃったの。」
モコナはさくらの元へ跳ねてくる。
「あのね、さくらが見たエメロード姫って幽霊だったんじゃないかな。前にね、侑子言ってた。心配なことがなくなったら、霊はどこかへいくんだって。」
「成仏するってことか」
「よっぽど子供達のことが心配だったんだねぇ。金の髪のお姫様。」
ファイは窓を閉めた。
「けど、エメロード姫がサクラちゃんに教えてくれた『誰かがずっと視ている』っていうのはどういう意味なんだろー。」
「もう一つ、分からなかったことがあるんです。」
小狼も神妙な顔つきで言う。
「カイル先生はどうしてあの城の地下に羽根があると知ったんでしょう?」
「本にあったとかじゃねぇのか」
「グロサムさんに聞きました。羽根がエメロード姫の亡くなった後何処にあるかかれた本は無いそうです。それに、そんな伝承も無い、と」
「この旅にちょっかいかけてるのがいるってことかー。」
小狼は置き手紙を書き終え、ペンを置いた。
「『誰か』が」
モコナは魔法陣を出して、大きく羽根を広げた。
「熱っ!」
その時、ベットの上に寝かされていたレミニスの右肩が紅く光った。
「何だ!?」
レミニスは右肩を押さえた。レミニスにも魔法陣が現れる。
「レミニスちゃんの魔法陣は次元の魔女からのものじゃない。なのにどうして、モコナの力に引きずられているんだ・・?」
しかし疑問は疑問のまま、レミニスと小狼達の躯はその次元から消えていった。
→目次
「レミニスちゃん・・?」
寒いのに体の中は熱い。その熱が頭に沁みる。
急に目の前が真っ暗になった。
倒れかかったレミニスをファイが受け止めた。レミニスの口から絶え間なく、白い息が吐き出されている。顔は真っ赤だった。
起きあがって、すぐにあの男を追わなきゃいけないのに、躯が言うことを聞かない。
小狼は子ども達を連れて、先に出るようにとファイ達に伝える。グロサムと自警団の男は躊躇したが、ファイト黒鋼はすぐに子ども達を連れて行こうとした。
「まだ仲間が危ないのに!?」
「『やる』って言ったら、やる感じの人だからー小狼君。」
二人はその信頼の大きさに驚いた。
*
城の川の流れは早くなる一方で、もう駄目かとグロサム達は思ったが、ファイと黒鋼は平然としている。
「・・来た。」
その時、小狼が水から顔を出した。
黒鋼が手をさしのべ、小狼は陸に上がる。城は崩壊し、カイルはもう追ってこなかった。
助け出された子ども達をエメロード姫が優しく撫で、ぐったりしているレミニスの前に来る。
「「私の声は聞こえなかったけれど、それでも聞こうとしてくれて・・そして羽根を持ち主に返してくれて、有り難う。」」
さくらは最初エメロード姫とレミニスを見たときのことを思い出す。
エメロード姫はレミニスの前で一度立ち止まっていた。あの時、レミニスに伝えようとしていたんだ・・。しかし、伝えられずにそのまま立ち去ってしまっていたのか。
レミニスは微かに目を開け、「だから・・、私は貴女がそこにいるのは分かってるけど、何言ってるかは・・分かんないんだって。」と言った。
レミニスにはエメロード姫が光のようにぼんやりとしか見えなかったが、それでもエメロード姫が微笑んでいるのが分かった。
エメロード姫はさくらの方へやってくる。
「「子ども達を助けてくれて、本当に有り難う。」」
氷を解かして、羽根をさくらの中に入れる。
「「貴女に羽根を返せて良かった。これで私もあそこに行ける・・。」」
エメロード姫の姿は薄れていく。
「「気を付けて。誰かがずっと貴女達を見ている。」」
*
町の人達の喜びの声が窓辺から漏れ聞こえている。
さくらは目を覚まして、エメロード姫が言ったことを小狼達に伝えた。
「聞きたいけど、あの時エメロード姫、何処かに行くみたいに言ってて・・消えちゃったの。」
モコナはさくらの元へ跳ねてくる。
「あのね、さくらが見たエメロード姫って幽霊だったんじゃないかな。前にね、侑子言ってた。心配なことがなくなったら、霊はどこかへいくんだって。」
「成仏するってことか」
「よっぽど子供達のことが心配だったんだねぇ。金の髪のお姫様。」
ファイは窓を閉めた。
「けど、エメロード姫がサクラちゃんに教えてくれた『誰かがずっと視ている』っていうのはどういう意味なんだろー。」
「もう一つ、分からなかったことがあるんです。」
小狼も神妙な顔つきで言う。
「カイル先生はどうしてあの城の地下に羽根があると知ったんでしょう?」
「本にあったとかじゃねぇのか」
「グロサムさんに聞きました。羽根がエメロード姫の亡くなった後何処にあるかかれた本は無いそうです。それに、そんな伝承も無い、と」
「この旅にちょっかいかけてるのがいるってことかー。」
小狼は置き手紙を書き終え、ペンを置いた。
「『誰か』が」
モコナは魔法陣を出して、大きく羽根を広げた。
「熱っ!」
その時、ベットの上に寝かされていたレミニスの右肩が紅く光った。
「何だ!?」
レミニスは右肩を押さえた。レミニスにも魔法陣が現れる。
「レミニスちゃんの魔法陣は次元の魔女からのものじゃない。なのにどうして、モコナの力に引きずられているんだ・・?」
しかし疑問は疑問のまま、レミニスと小狼達の躯はその次元から消えていった。
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<あとがきと裏話>
ジェイド国編第二話辺りからレミニスの描写として書かれていた「体が熱い。」とか「汗をぬぐった」とか何度も出てくる「白い息」の伏線の結果?が最終話になるとは・・私も思ってませんでした(ぇ)
その話によって、長さが全然違うのが原因かと・・。
原案は私が紙に書いてるだけなので、その文字の大きさとかによって、違うんですよ・・(汗)
ちなみに内容では出てきませんが、レミニスは実際、雪の中で野宿をした次の日からはもう風邪引いてるという設定でした。
だって、普通に考えて、雪の中、壁に寄りかかって立って寝てるだけなんて、絶対風邪引きますよ。
そしてさくらがカイル先生につかまった夜はカイル先生をつけて城の中に入ったりしてるので、寝てないことになります。もう無茶もいいところですね。(お前が言うか)
基本的に私は、オリジナルだろうと、二次小説であろうと、謎が謎を呼ぶ感じだったり、伏線が沢山あって・・というのを目指してるつもりです。
ただ、その結末(特にレミニスについてとか)は結構後になると思うので、根気強く読んでいただけると嬉しいです。
ジェイド国編第二話辺りからレミニスの描写として書かれていた「体が熱い。」とか「汗をぬぐった」とか何度も出てくる「白い息」の伏線の結果?が最終話になるとは・・私も思ってませんでした(ぇ)
その話によって、長さが全然違うのが原因かと・・。
原案は私が紙に書いてるだけなので、その文字の大きさとかによって、違うんですよ・・(汗)
ちなみに内容では出てきませんが、レミニスは実際、雪の中で野宿をした次の日からはもう風邪引いてるという設定でした。
だって、普通に考えて、雪の中、壁に寄りかかって立って寝てるだけなんて、絶対風邪引きますよ。
そしてさくらがカイル先生につかまった夜はカイル先生をつけて城の中に入ったりしてるので、寝てないことになります。もう無茶もいいところですね。(お前が言うか)
基本的に私は、オリジナルだろうと、二次小説であろうと、謎が謎を呼ぶ感じだったり、伏線が沢山あって・・というのを目指してるつもりです。
ただ、その結末(特にレミニスについてとか)は結構後になると思うので、根気強く読んでいただけると嬉しいです。
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